ローズマリーという植物をご存知でしょうか。
地中海沿岸地方を原産とするシソ科に属する常緑性低木で、花の色は青や紫色のものがほとんどですが、白や桃色のものもあります。
小さく可憐な花です。
ローズマリーの生葉や乾燥した葉は香辛料やハーブとして用いられており、水蒸気蒸留法で抽出した精油はローズマリーオイルと呼ばれ、一部で薬としても利用されています。
そんなローズマリーオイルは、育毛効果が期待できるというのです。
ローズマリーは抗酸化・抗菌作用が強いとされており、その抽出油で頭部を洗浄することで、頭髪のツヤやコシが増すのだとか。さらに頭皮にある余分な皮脂を洗浄されるので、血行促進にもつながります。
抽出油ではなく食用のローズマリーを煮出したハーブティーは、飲むことで体内の酸化した細胞にはたらきかけ酸化を防止する効果(効果酸化作用)があるとされています。
ローズマリーはアンチエイジングにおいて注目されているのです。
海外の研究では対AGA効果も確認された!?
海外の記事で目にしたのですが、一説によるとローズマリーはAGA(男性型脱毛症)にも
効果があるとされているらしいのです。
参考:Medical News Today
https://www.medicalnewstoday.com/articles/319444#effectiveness
AGAは男性ホルモンの一種であるテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結合することでジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、そのDHTが毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合して脱毛因子を装荷してしまうことで引き起こされる脱毛症です。
男性型脱毛症と呼称されています。
話を記事に戻します。性別を問わずヒトはテストステロンを生成しますが、一般的に男性は女性よりも多くのテストステロンを生成するため、男性の脱毛はより早い時期に、より広範囲にわたって発生します。
ローズマリーオイルは、このタイプの脱毛に役立つというのです。
脱毛状態のマウスを使った2013年の研究では、ローズマリーオイルが髪の毛を再生できることが分かったと記事には書かれています。
これは、ローズマリーオイルがDHTが毛包を攻撃することを可能にするホルモン受容体に結合するのを防ぐかもしれないと理論づけているというのです。
また2015年の研究では、ミノキシジルとローズマリーオイルの比較も行なわれたとか。DHTに関連する症状で脱毛した人々に、6か月にわたってローズマリーオイルかミノキシジルのいずれかを摂取したそうです。
その結果、3か月経過時点ではどちらのグループにも変化がなかったそうですが、6か月までに両グループともで頭髪が大幅に増加したのだとか。
ローズマリーオイルで処理されたグループは、この結果から、長期的な観点からローズマリーオイルが髪の成長を促進する可能性があることを示唆していると記事にはありますが、この研究を裏付ける情報が見当たらないので、エビデンス(科学的実証)があるのかは不明ですが。
もし、ローズマリーオイルがDHTの影響を打ち消すことができるのであれば、これはAGAに悩む者にとっては朗報と言えます。AGA薬や自毛植毛手術以外に効果的な方法があるとしたら、うれしい話です。
しかし、ローズマリーオイルが標準的なAGA治療に取って代わるべきであるという証拠は、現在のところ存在しません。
ローズマリーの成分として身体の血行改善や、それによる皮膚のアンチエイジング化は
一般的に聞かれることですので、その副産物としての頭皮の改善や頭髪の健康維持は
期待できるかもしれません。
現在、ローズマリーのエッセンスを含有したシャンプーやリンス、抽出油そのもののエッセンシャルオイルが市販されています。
AGA云々ではなく、育毛やアンチエイジングのためとして、気になる方はお手に取ってみてはいかがでしょうか。