脱毛の真の原因は免疫細胞の異常!?

http://healthpress.jp/2017/06/post-3046.html

米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究チームが、「炎症を制御する免疫細胞の制御性T細胞(Treg)の働きが
毛包幹細胞による発毛の促進に欠かせない要因である事実を確かめた」とのニュースが発表されました。

曰く、毛包は発毛と皮膚呼吸を司っており、毛包幹細胞は毛包を絶えず産出しているので、毛髪が抜け落ちれば毛包を直ちに再生できるとのこと。

同大学の研究チームは、制御性T細胞(Treg)を完全に削除したノックアウトマウスを作り、遺伝子欠失によって生じる表現型の異変を分析したところ、制御性T細胞(Treg)を欠損すると毛髪は育たなくなったことを発見。
これはつまり、免疫細胞である制御性T細胞(Treg)の異常が、脱毛の真因であることの根拠を掴んだことになるのです。

研究員によると、制御性T細胞の欠損は、自己免疫疾患である円形脱毛症のみならず、
男性型脱毛症などの要因にもなる可能性が強いとか! これは期待してしまいますよね。
男性型脱毛症(AGA)の因子は遺伝子由来のものとの認識ですが、その治療法や効果的な医薬品の生成につながることになる可能性があるということですから。
自毛植毛手術をしたとしても、AGAは大きな問題。男性型脱毛症(AGA)に悩む成人男性にとって、新たな光明が差し込んでくるかもしれません。
制御性T細胞(Treg)の解明を進めることは、脱毛治療の向上に役立つことにつがるのです。

円形脱毛症にも光明が!?

免疫細胞である制御性T細胞(Treg)の異常が脱毛の原因であるならば、
自己免疫疾患である円形脱毛症の治療にも役立つだろうと述べられています。
円形脱毛症は、免疫細胞のCD8陽性Tリンパ球が毛根を異物と見なして攻撃し、毛根に炎症が起きるため、毛髪が突然抜ける自己免疫疾患とのこと。

円形脱毛症脱を発症してしまうと、炎症が起きた毛根は毛髪が脱落し萎縮してしまいます。
ですが、Tリンパ球の反応が消えれば、炎症は治まり毛髪は再生するそうです。

円形脱毛症の原因は、じつはいまだに解明されていないとのこと。
主な治療はステイロイドによる対症療法なのですが、確定されている治療法や予防法は判明していないというのが現状のようです。
制御性T細胞(Treg)の異常が脱毛の真因であるとするのならば、円形脱毛症の原因の解明や治療法の開発が飛躍的に向上するのは間違いないとのこと。

この研究については、今後もその推移を見守っていきたいですね。