育毛ニュース~育毛に不可欠な亜鉛、その新たな役割を解明

私たちの毛髪を構成している主成分はケラチンタンパク質という物質で、
食物として体内に摂取したタンパク質を、ケラチンタンパク質に再構成する働きをするもの、それが亜鉛です。
また亜鉛は抜け毛や薄毛の原因となる「DHT(Dihydrotestosterone=ジヒドロテストステロン)」の抑制にも効果があるとされています。
そんな亜鉛ですが、実は人間の体内で生成することはできません。

そのため、牡蠣や豚レバーといった亜鉛を多く含む食物を多く採るか、
サプリメントに代表されるような補助食品として経口摂取することになります。

薄毛や抜け毛を気になさっている方は、食事や日々の生活で積極的に摂取しているでしょう。
自毛植毛手術をした私も、注意してサプリメントで補うようにしています。

そんな亜鉛ですが、2017年5月23日発表の理化学研究所のプレスリリースによると、
「皮膚のコラーゲンを維持するためには、細胞内の亜鉛を制御する亜鉛トランスポーターZIP7の働きが重要であることが明らかとなりました」(引用)
とのこと。
詳細はこちらに掲載されております。閲覧の際はPDFにつきご注意を。
http://http://p.bunri-u.ac.jp/image/pdf

これは徳島文理大学薬学部・昭和大学歯学部・理化学研究所の3者からなる研究グループの成果で、
これまで十分に解明されていなかった「皮膚を形成する細胞での亜鉛の働き」を明らかにしたものです。

皮膚における生理機能が不明であった亜鉛の輸送体(亜鉛トランスポーター)「ZIP7」に注目。
その結果、ZIP7が欠損するとコラーゲンを産生する線維芽細胞が減少し、皮膚が著しく薄くなることが判明したようです。

皮膚の弾力性や強靭性に関与するコラーゲンの産生とその維持において、
亜鉛に含まれるZIP7が極めて重要な制御因子であり、加齢による皮膚の変化にも影響を及ぼすとのこと。
難しいことが書かれていますが、皮膚の健康状態を良好なものとするためには、亜鉛の摂取は不可欠であるというのです。

身体を包み込む皮膚、そのなかでも頭皮の健康状態は、育毛と密接な関わりがあります。
頭皮の健康状態が悪化してしまうと、毛根を塞いでしまい毛髪の成長は期待できません。
皮下にある毛細血管の働きにも影響が出てしまうでしょう。

いままでは育毛のために亜鉛を採ってきましたが、じつはお肌の健康にも亜鉛は役立っていたというお話でした。
植毛手術をした方はもちろん、皆様も育毛のため、お肌の健康のためにさらに亜鉛を積極的に摂取しては如何でしょうか。