独学での植毛手術で死亡事件

昨年末のこと、インドから衝撃的なニュースが飛び込んできました。
薄毛に悩みを抱えていた男性が、インドの首都デリーにある診療所で植毛手術を受けた後に、敗血症になり死亡したというのです。
移植手術を施した頭部から全身に腫れが広がり、ひどく苦しんだ末に亡くなられたのだと言います。
今回は、このニュースを詳しく紹介します。

参考:AFP通信
https://www.afpbb.com/articles/-/3442507

加速する見た目重視の社会格差

現在のインドでも日本同様に薄毛へのコンプレックスを抱いている男性がいます。
記事では、物質主義が加速するにつれ、若く見えて見た目も良くなければ社会的地位が脅かされるというプレッシャーを男性も感じるようになっていると書かれています。
今回お亡くなりになられた男性もその一人で、頭髪を増やし格好良くなって、結婚したいという一心での受診だったのだと言います。
しかし実際に植毛を施術された後、敗血症になり死亡。
遺された母親の談によると、男性は術後に肝臓が機能しなくなり、他の臓器も駄目になった。顔がむくみ、亡くなる数時間前に全身から出血したためできた黒い発疹があったと言います。そして、ひどく苦しんだ末に亡くなられたと伝えています。

インドでの植毛手術は?

適切な外科医の施術を受ければ、植毛手術は患者に自信をもたらし、人生を変えるものとなり得ます。インドでも日本と同じように後頭部など髪が密集している部分から毛包を採取し、毛が薄くなっている部分の頭皮に移植するという日本でも一般的に行われている自毛植毛と同じ手法で手術は行われます。
しかし、これは現地において富裕層向けとなる施設の場合になります。
なかには、訓練を受けていない人が施術するいかがわしい診療所も存在し、わずかな費用しか掛からないで植毛を受けることもできると言います。
記事では、インド毛髪外科医師会の幹部の言葉として、偽医師により業界全体の評判が落ちていると指摘されてもいると伝えています。

ずさんな施術で敗血症に

敗血症とは、感染症の発症により臓器の障害が起こっている状態を指します。
感染症は、微生物[細菌やウイルス、カビなど]が体内に侵入することで、体内に微生物が侵入するとは防御反応を起こし、微生物を駆逐し感染症を治そうとします。
このとき防御反応がコントロールできなくなることがあり、体内の臓器が何らかの障害を受けることがあります。これが敗血症の仕組みです。

参考:敗血症情報サイト 敗血症.com
http://xn--ucvv97al2n.com/q_1.html

ずさんな施術~なぜ起こるのか?

日本と比べて個人所得が低いインドでは、高額な医療を受診できる人は限られてきます。
見た目を良くして社会的地位を確立したいと考える人で、所得の低い人は高額な治療は受けられません。
そこで向かうのが、私たちから見たら異常だと思えるほど安価に植毛を施術してくれる怪しいクリニックになります。
そのようなクリニックでは、医師ではなく、独学の知識により施術を行なっています。
独学の内容も、動画サイトで見ただけというズサン極まりないもの。事故は起こるべくして起こっていると言えます。

近年、増加する海外での植毛手術

日本でも、有名俳優がヨーロッパ方面で自毛植毛手術を受けてきたと一部ニュースでも報道されました。
また、海外での自毛植毛を推奨する代理店も存在しています。
もちろん、自信をもって薦めるからにはキチンとしたクリニックだと思われます。そこは不審に思っていません。
しかし、自信も過去に自毛植毛を行った私からすると、術前のカウンセリングや信頼性の担保、術後においては不測の事態がもし発生したときの対処などの要件を鑑みると、即応できない海外での手術は二の足を踏んでしまうというのが本心です。
私は複数のクリニックで無料カウンセリングを繰り返したあと、地元大阪は梅田にある親和クリニック大阪院を選び自毛植毛に臨みました。
カウンセリングを通してドクターを信頼できると確信したこともありますが、所在地が生活圏内で気軽に通院できるという点も大きかったです。

今回のインドでの事例は偽医師によるよる悲しい事件ですが、手術するということは問題が起きる可能性はゼロではありません。
自分の身体を預ける一大事ですので、ご自身で信頼できるドクターを選ぶことが不可欠です。
AGA(男性型脱毛症)をはじめとする薄毛の症状は、身も蓋もない言い方ですが命にかかわる病ではありません。
早めの対処が功を奏することは間違いありませんが、誤った情報やありえない安価などに惑わされることなく、ご自身の目で見極めて行なってください。