成長ホルモンの分泌は育毛にとって重要

植毛手術を受けて以来、色々なテーマでコラムを書いています。
そんな中、以前、男性・女性ホルモンに関し考察してみましたが、今回は髪の毛の成長に重要な役割を演じる成長ホルモンについて考えてみようと思います。

人体で作り出されている物質のホルモンは、身体の機能をコントロールするという大切な役割を担っています。
人体には100種類以上のホルモンがあるといわれますが、そのなかの成長ホルモンは一般的に身長を伸ばすホルモンとして認知されていますよ。
しかしながら、成長ホルモンは身長を伸ばすためだけに存在しているわけではありません。
身体に摂取した物質をエネルギーとして使えるような物質に変える、つまりは代謝を行なう働きを担っています。
身長を伸ばすということは若いうちに終えてしまいますが、それ以降の年代でも、なくてはならないホルモンなのです。

頭髪の成長に欠かせない成長ホルモン

頭髪を伸ばすという意味でも、成長ホルモンは必要不可欠です。
頭髪の毛根には毛乳頭細胞と毛母細胞からなる毛球部という部位があります。
毛乳頭細胞とは毛乳頭に存在する細胞で、育毛促進因子を産生したり、脱毛・新生・成長・対抗というヘアサイクルを正常に保ったりする働きを担っています。
また毛母細胞とは毛乳頭の周囲にある細胞で、これが細胞分裂を繰り返し新しい毛髪を作り出す役割を負います。
成長ホルモンが分泌されると、その刺激により肝臓からIGF-1(インスリン様成長因子1)という物質が分泌されます。
このIGF-1が毛母細胞を活性化させ、さらに毛乳頭の血流を促進して毛髪の成長を助ける作用を持っています。
つまり、頭髪の成長には欠かすことができない物質というわけです。

成長ホルモンはどのような環境下で分泌されるのか?

まず考えられるのが睡眠です。体内で成長ホルモンの分泌が活発になるのは夜22時~翌2時までの4時間です。この時間帯に睡眠をとっている状態こそ、人体が最も成長ホルモンを分泌しやすい状態であるのです。
睡眠は人間の三大欲求にのひとつにも入る、人体にとって欠かせないものです。
睡眠不足が続くと、人体は食欲を増進させるホルモンであるグレリンが増殖し、なおかつ食欲を抑えるホルモンのレプチンが減少します。
そのため往々にして食べ過ぎや飲みすぎを招いてしまい、結果として肥満になりがちなのです。
肥満になると高血圧や糖尿病などへのリスクも高まり、なおかつ薄毛の原因にもつながってしまう。
身体のことを考えると、早めの睡眠は心がけておいたほうが良いことなのです。

また、やや強めの運動でも成長ホルモンの分泌は促進されるようです。その代表例が筋トレです。筋トレで負荷をかけられた筋肉は傷つきます。その傷を修復するために成長ホルモンの分泌が促進されるといわれています。
そして、筋肉を修復するためにはたんぱく質や炭水化物、アルギニンや亜鉛などを適度に摂取することで、その効果はさらに高まるとのことです。

成長ホルモンの分泌は年齢を重ねるごとに減少していきます。
折角、親和クリニック大阪院で自毛植毛手術を受けたのだから、少しでも多く成長ホルモンを分泌させるための生活を考える必要があるのかもしれません。
不惑をとうに過ぎた私のようなものもは、髪の毛のことはもちろんですが、健康維持のために、成長ホルモンの分泌も考慮した生活サイクル、早寝早起きやバランスの取れた食事など、気を付けて行きたいものです。