女性のための薄毛対策

新型コロナウィルス感染症に罹患した患者さんの一部が、快復後に悩まされる後遺症の一つに脱毛症状があると前回に報告しました。

後遺症における脱毛症状は性別を問わず発生し、その多くが円形脱毛症と酷似した状態(範囲)で頭髪が抜け落ちてしまいます。
従来の円形脱毛症では、元となる身体的症状の回復により抜け落ちた頭髪は再び生えそろうと言われています。この点が、AGA(男性型脱毛症)と異なる点です。

男性にいて薄毛化とは、AGAの進行やストレスなどの心的・外的要因によるものがほとんどです。そして女性の場合は、びまん性脱毛症、牽引性脱毛症、脂漏性脱毛症の3種が代表例として挙げられます。

びまん性脱毛症

まず、びまん性脱毛症について説明します。
これは、40代以上の女性に多く見られる症例であり、女性の薄毛の原因で最も多いものです。男性に多くみられるAGA(男性型脱毛症)のように額や頭頂部など一部の毛が集中してなくなる薄毛とは異なり、頭髪が全体的に抜けてしまうため薄くなるという症状です。
分け目から見える地肌が広くなるため、不安に思う方が多いそうです。
びまん性脱毛症は、女性ホルモンの減少に起因していると言われています。
加齢とともにエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が下降線をたどり、閉経を迎え更年期に入るとさらに減少してしまいます。
その結果、頭髪自体が細くなったり脱落してしまったりといった現象が起こってしまうのです。最近では、若年層でもホルモンバランスの乱れから発症する例も増加しています。
また、ホルモン以外の要因としては食生活の乱れや睡眠不足、過度な頭皮ケアや過度なストレスによっても引き起こされてしまいます。

そして牽引性脱毛症ですが、これはポニーテールや日本髪のように髪を結うなど、髪の毛を強く引っ張ったヘアスタイルを長年行なうことが原因として発症します。
長年ずっと同じ分け目でいることも、牽引性脱毛症の始まりという見方もあります。
その長期に渡って引っ張られた部位が血行不良となり、必要な栄養素が行き届かず薄毛になってしまうという可能性も含んでいます。
牽引性脱毛症の場合、その問題はヘアスタイルとなるため、それらの行為を止めることが最大の対策になります。
頭皮下における血行不全の原因を取り除き、小まめに頭皮マッサージを行なうことで、血行を良くすることが大事です。
育毛剤などの使用は、逆に刺激が強すぎることがあり頭皮を傷つけてしまうこともありますので、注意が必要です。

最後に脂漏性脱毛症とは、皮脂の異常分泌により毛穴周辺や毛根が炎症を起こし、頭髪が抜けてしまうことです。
薄毛化や脱毛に加えて、フケの多さや頭皮の炎症も気になる場合は、脂漏性脱毛症の可能性があります。頭皮の炎症による脂漏性脱毛症のほかにも、毛穴に皮脂が溜まることによって生じる粃糠性脱毛といった症状も存在します。
脂漏性脱毛症は皮膚炎の延長にある症状なので、まず皮膚科など専門医に相談してください。

加齢とともに現れる4つめの脱毛症状

女性も男性と同じくAGA脱毛症を引き起こすことがあります。
女性でも量は少ないものの男性ホルモンを持っています。
平常時では女性ホルモン(エストロゲン)があるため薄毛を防いでいますが、加齢や何らかの要因でバランスを崩してしまうと、AGAが原因の薄毛になってしまう可能性があるのです。

専門医へのカウンセリングが悩み解消に第一歩

私がAGAに対抗するためお世話になった親和クリニック大阪院でも、女性のための薄毛対策に関する相談を受け付けています。
内服薬のパントガールや外用薬のハイブリッドミノキシジルの処方はもとより、薄毛化が気になる部位や何らかの傷跡を目立たなくさせるための、狭い範囲での自毛植毛を受けることもできます。

参考:親和クリニック 女性の薄毛治療
https://shinwa-clinic.jp/medical/ladies/

まとめ

薄毛で頭皮が目立ってしまう悩みは性別を問いません。
新型コロナウィルス感染症へ注意を払い生活するのはもちろんですが、薄毛の悩みに対するストレスを軽減するためにも、気になる方は専門医への無料カウンセリングを試してみるのはいかがでしょうか。