大豆イソフラボンの効能

「イソフラボン」。薄毛に悩む人なら一度は聞いたことがあるキーワードでしょう。
自毛植毛手術をする前は、食べ物だけでなんとかカバー出来ないかと髪に良いと言われれば、
なんでも理由も分からずに食べていました(笑)

今回は、このイソフラボンについて詳細をまとめてみます。

イソフラボンとは、マメ科の植物に多く含まれている、フラボノイドとよばれるポリフェノールの一種のことを指します。
「大豆イソフラボン」という名称がついた健康食品を見かけたこともありました。

このイソフラボンは、体内環境の変化など必要に応じて女性ホルモンと同じような働きをすると言われています。
女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用と、体内に発生する活性酸素を除去する作用を持つ抗酸化作用という、2つの機能を併せ持っているのです。
女性にとっては、美と健康を保つうえで必須のものと言えます。

では、男性にとってはどうなのでしょうか?

もちろん、抗酸化作用は身体の健康維持には役立ちます。
そして、エストロゲンは女性ホルモンということなので、やはり抜け毛や薄毛、AGAにも役立ちます。
理由は、エストロゲンを含むイソフラボンは、男性ホルモンを抑制し、髪の発育に良くない原因となる成分になるのを防いでくれるというのです。
実際に以前、ボランティアの被験者を使った大豆イソフラボンサプリメントの投与実験において、3ヶ月後には被験者全員の血清中のDHT濃度が下がった、という結果が出ているそうです。
また、アメリカで行われたラットを使用した実験でも、やはりDHTの濃度が低下したとのこと。こちらはイソフラボンの代謝物であるエクオールを投与したといいます。

DHTとは、AGAの原因となるジヒドロテストステロンのことです。
ジヒドロテストステロンは「男性型脱毛症(AGA)」の原因といわれており、
テストステロン(男性ホルモンの一種)が5α還元酵素(5α-reductase)によって変化した物質のこと。
細胞分裂の生成を阻害し毛包を萎縮させ、皮脂線と毛乳頭の毛母細胞の作用を低下させてしまうのです。

体内のジヒドロテストステロンの濃度が下がるということは、AGAの進行を緩和させるということ。
これはイソフラボンを摂取しないわけにはいきません。

前述しましたとおり、イソフラボンはマメ類に多く含まれている物質です。
日本は豆腐や納豆、味噌に醤油など、大豆由来の食品が数多く存在しています。
そのなかでも、豆腐や豆乳、納豆やきな粉などは摂取しやすい食品です。
育毛やAGA予防のために、これらの食品を日々の生活の中に摂り入れてみてはいかがですか。

と書きましたが、むやみに多く摂取しても身体に悪影響が出てしまいますので注意が必要です。
男性がイソフラボンを摂りすぎてしまうと、筋力の低下や性機能の低下、精子数の減少といった、ありがたくない副作用がでてしまうのです。
日常的な摂取量の目安としましては、納豆なら1~2パック。豆腐なら1丁。豆乳だと500ミリリットルほどでしょうか。

大豆製品が苦手という人は、大豆イソフラボンを含有したサプリメントも販売されています。
こちらなら日常的な摂取量も明示されているでしょうから、用法用量を守って摂取することができますね。

イソフラボンは育毛やAGA予防に効果がありそうではあるので、私も積極的に、日々の食事に大豆製品を摂り入れようと思います。

そうそう蛇足ではありますが、イソフラボンとカプサイシンを同時に摂取すると、より効果的といった内容の研究論文が某大学から発表されたこともあったそうですが、
それはどうやら不正があった模様です。残念なことです。