円形脱毛症を考える

AGA(男性型脱毛症)から引き続き、今回は円形脱毛症について調べてみた。

円形脱毛症とは、頭にコイン大の脱毛部分ができてしまう自己免疫病のひとつとされている。
一般的には、コイン大の脱毛部がひとつだけできるものであるが、複数個所にできてしまうものや、頭髪全体が抜けち落ちてしまうもの、眉毛やまつ毛といった体毛が抜けてしまうものまで、その症状は様々だ。
男性型脱毛症とは原因が違うため、区別される事が多い。

主な原因とされているのが、自己免疫疾患。
本来、体の防御機能であるCD8陽性Tリンパ球が毛根部分の自己抗原に誤って攻撃してしまう、自己免疫反応によって引き起こされるとのことだ。

自己免疫反応の結果、脱毛部分の毛根組織は萎縮し障害される。
しかし、リンパ球反応が消失すれば元通りの毛髪が再生される。
つまり、円形脱毛症では毛髪の生成に関わっている幹細胞は破壊されないため、永久脱毛になることはない。

古くから精神的ストレスによって発症すると言われている。
だが、現在では精神的ストレスは誘因の1つではあり、主原因は体内のアレルギーの合併などによって自己免疫異常が引き起こされているのではないかと考えられているようだ。

主な治療は、ステイロイドによる対症療法。
精神的ストレスの緩和や解消により、その症状が収まり毛髪も再生すると言われている。

つまり、円形脱毛症は精神的ストレスやアレルギー反応と言った外的要因での一時的な毛髪の脱落や生成の阻害であり、毛根自体が死滅してしまうということはないということだ。
そのため、植毛手術を行うことはほとんどないという。

しかし、何年もその状態が変わらないなど特殊な場合は、植毛手術も有効な方法のようだ。