入浴と薄毛の関連性とは?

暖かくなってきたとはいえ、まだ、急に冷え込む夜もあります。
そんなときは熱燗を一杯きゅっと、美味しいものだからついつい2合、ではなく3合飲んでしまう。…でもお酒の飲みすぎは髪の大敵ですから、ほどほどにしないといけないですよね。
お酒だけじゃなく、疲れた身体を湯船に張ったお湯に預けて、じっくりと温まる。これもいいものです。
しかし、熱すぎる湯に浸かるという行為は、頭髪にとってだけではなく、身体にも大きなダメージになってしまうことはご存知でしょうか?

確かに、ク~っと唸りつつも熱い湯に浸かることで、極上の幸せを感じてしまう人もいるでしょう。
かく言う私も以前はそうでした。しかしそれは、気分がいいと思い込んでいるだけで、じつは身体にとって良くないどころか、害を及ぼすことであるのです。

まずは身体的なダメージで、最初に想定できるのがヒートショック。
これは、急激な温度変化による血圧の急変動などが身体に及ぼす衝撃のことです。
急激な温度差により欠陥の収縮・拡張が起き、それにより血圧が上昇・下降を繰り返す。
このような血圧の急激な変化は、高齢者や血圧の高い人にとって、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの原因になってしまうのです。

入浴時間は10分以下で、湯温40度以下を、安全な入浴法として勧めている専門医もいます。
さらにこの入浴法、肩こりや頭痛の緩和にも役立つそうで、40度以下のぬるま湯は人間をリラックスさせる効果があり、筋肉の緊張を和らげます。
逆に湯温が42度以上の高温に10分以上入浴した場合、交感神経が興奮して身体が緊張し、血管が収縮するため、血圧が上昇してしまうのだとか。
リラックスするための入浴が、かえって緊張を助長することになってしまう。これでは本末転倒です。
また、これはシャワーでも言えることだそうです。暑い時期でもシャワーが高温であれば、
体温の乱高下や大量の発汗、水分の欠乏などが発生し、体内環境は悪化してしまいます。

高温のお湯に浸かり続けることの害は、頭髪にも及んでしまうことも覚えておきましょう。
薄毛の原因としてのひとつに、頭皮の血流の悪化が挙げられます。
42度以上の高温の湯に10分以上つかっていると、血管が収縮して血流が悪くなるのは上記のとおりです。
それは頭皮下の欠陥も同じこと。血液は毛根を通じて毛髪に栄養を届けるので、
それが悪化してしまうと毛髪は栄養不足となってしまいます。
こうなってしまったら、いくら食事に気を使っても、髪に良いとされているものを使用したとしても、育毛の効果は薄まってしまいます。
頭皮や頭髪にとって多少の刺激は、血行を改善させることに役立つかもしれませんが、大きすぎる刺激は、身体へのダメージになってしまいます。
同様の理屈から、熱すぎるサウナで我慢大会・意地の張り合いも言語道断です。
入浴にしろシャワーにしろ、適温のお湯で身体をリラックスさせ、血流を良くし頭皮を軟らかくさせたうえで、頭皮マッサージや育毛剤の塗布といったケアを入念に行う方が頭皮や頭髪のためには良さそうです。

何はともあれ、血圧を不必要に乱高下させるような行為は、身体にとっても、頭髪にとっても大きな負担となってしまうようです。自毛植毛手術も育毛も身体が健康であってのものですから、注意が必要です。