アメリカ合衆国内で販売されているヘアケア製品「OGX」に、抜け毛や頭皮の損傷を引き起こしたとされる有毒化学物質が含まれているとして、発売元が集団訴訟されるまでに発展しました。
集団訴訟では、世界的な医薬・医療関連企業であるジョンソン・エンド・ジョンソンが、同社が有害であると認めている化学物質が含まれていることを知っていたにもかかわらず、ヘアケアに有益であるとして商品を販売したと原告側は主張しています。
訴訟における原告の弁では、ジョンソン・エンド・ジョンソンが謳う髪を滑らかにし、栄養を与え、柔らかくし、修復し、および復活させるという統虚偽の表明のために製品を購入。
指示ラベルに書かれているようにその商品を使用したことで、ハゲと頭皮の損傷を引き起こしたと主張しています。
ホルムアルデヒドの一種を含有
問題となっている特定の成分のひとつは、発がん性物質であるホルムアルデヒドの一種であるDMDMヒダントインです。これは、すべてのOGX製品で防腐剤として使用されていました。
DMDMヒダントインは正式名称をジメチロールジメチルヒダントインと言い、化粧品の製造や建設資材、家庭用品などに含まれる一般的な防腐剤です。
真菌やカビに強い特性を持っているので、多くの産業においてこの化合物を取り入れています。
使用に際し、アレルギー性皮膚反応を起こす人もいます。湿疹または接触性皮膚炎として現れます。 一般的には、石鹸と水で洗うことにより皮膚から簡単に除去されます。
医療提供者は、刺激が発生すると、この成分を含む製品の使用を控えることを提案します。
訴訟では、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2015年末までに自社製品から化学物質を除去したと主張していますが、OGX製品には同じ基準を設定していませんでした。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは利益を増やすため、大衆を欺き、顧客を危険にさらした。
と原告は主張しています。
以前に中国で行なわれた化粧品防腐剤の皮膚刺激に関する研究において、一般的に使用されている化粧品の防腐剤、特にホルムアルデヒド放出剤とプロピルパラベンは、実際の使用で軽度の紅斑反応を伴う軽度の皮膚刺激の可能性があることが指摘されていました。
参考:美容経済新聞
https://bhn.jp/news/125936
日本国内では、DMDMヒダントインは粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流さないものに対して配合を認められていないようです。
そのため過去には、海外から輸入された化粧品からDMDMヒダントインの配合が確認され、輸入元が自主回収した事例が複数あります。
それにしても、髪に良いと思って使っていたヘアケア製品が、まさか抜け毛や頭皮の損傷を誘発してしまうことになるとは何とも災難な話です。
梅田の親和クリニック大阪院でMIRAI法による自毛植毛を受け、AGA(男性型脱毛症)由来のハゲから脱した私にとっては、日常の育毛ケアや脱毛予防は各種病気の予防と同等に重要視している行動です。
良かれと思っていたものが原因でハゲ化が進んでしまうなんて、確かに訴えたくなる気持ちも分かります。