キダチアロエ配合製剤に毛髪成長促進効果

自毛植毛手術をしてから、色々な髪関連のニュースを紹介しています。しかし、タイミングを逃して紹介しそこなってしまったニュースも多々あります。そんなニュースのひとつ、今回は、ちょうど一年前の1月に発表されたニュースを紹介したいと思います。

薬だけにとどまらず、消臭スプレーや糸ようじなど生活全般に役立つ商品を販売している小林製薬にて、「キダチアロエエキス配合育毛製剤」が毛髪の成長促進効果があることを確認したと2019年の1月に発表しました。

日本でもお馴染みのアロエは、ツルボラン亜科アロエ属の植物の総称です。
キダチアロエは、九州、瀬戸内海、伊豆半島、房総半島などの海岸で野生化しています。
観賞用や食用として栽培され、家庭で多く植えられている傾向があります。
キダチ(木立ち)の名のとおり茎が伸びて立ち上がって木質化し、成長につれ枝は多数に分かれ、高さは1メートル以上になるものもあるそうです。葉は灰緑色の多肉質です。
このキダチアロエは、古くから医者いらずと呼ばれ親しまれており、現在でも多くの食品や医薬品、化粧品などの原料として活用されています。

小林製薬の研究

小林製薬では、以前からキダチアロエの毛髪成長の促進作用に着目し研究を進めていたようです。2014年には細胞を用いた試験においてキダチアロエエキスにより毛成長関連因子の発現が上昇することを確認。
そして、キダチアロエエキスとその他有用成分等を配合した「キダチアロエエキス配合育毛製剤」の人体での育毛効果を調査し、毛髪の成長速度と成長期毛率が増加することを発見したそうなのです。

調査では、成人男女の被験者にキダチアロエエキス配合育毛製剤を朝晩2回の塗布を24週間使用。
頭髪の成長速度と成長期毛率の測定、および頭部全体写真撮影を実施したところ、使用開始前と比較して、使用12週後には成長期毛率が増加することが確認された模様です。
そして使用24週後には、成長速度および成長期毛率が増加することも確認され、キダチアロエエキス配合育毛製剤の人の毛髪に対する成長速度・成長期毛率の増加効果が認められたとのことです。
そして被験者へのアンケートでは、頭部全体の髪の毛のボリューム、生え際のボリューム、
頭頂部のボリューム、ツヤ、ハリコシ、頭髪の太さ、起床時や洗髪時の抜け毛の減少など、
使用開始前と比較して使用24週後で有意な改善が認められたそうです。

頭髪は成長期・後期成長期・進行期・休止期・初期成長期というサイクルを繰り返しています。
これはヘアサイクルと呼ばれています。
ヘアサイクルが何らかの原因により乱れ、休止期から初期成長期へと移行しなくなると頭髪が伸びてこず、その分だけ地肌が見えてしまい所謂”髪が薄い”、”ハゲ部分”が目立つようになるのです。

そして今回、人の頭髪の毛乳頭細胞に多様な品種のアロエエキスを与え検証したところ、
アロエエキスが毛乳頭細胞を活性化するタンパク質の産生を促進したり遺伝子を生み出したりすることが分かったそうです。

まとめ

アロエというのは様々な病気の予防に効果的であり、アンチエイジングにも役立つ
との話はよく耳にしてきました。頭髪に関する情報を集めている私は、アロエエキスが
頭髪の健康維持に効果があり、その研究も様々な機関で行なわれていることも知っていました。
そしてこの小林製薬の実証実験では、マウスによる検証の一歩先、人体を使っての検証で
有意義なデータが確認されたというのです。

この実験では、「キダチアロエエキス配合育毛製剤」として、具体的な商品名は掲載していません。しかし、小林製薬では、「アロエ育毛液 直づけタイプ  (医薬部外品)」等のアロエ育毛液シリーズが、2018年12月時点で累計64万人の方に愛用されているそうです。宣伝の制約があってぼかした表現をしているのかもしれませんが、試してみてよさそうな商品であることは間違いなさそうです。