人工毛植毛の恐ろしさ~書籍『薄毛革命』を再読して~その2

前回、人工毛植毛のメリットとデメリットを書いたが、
今回は親和クリニック大阪 総院長の医学博士・音田正光氏の著作『薄毛革命』から
人工毛植毛について述べている個所を引用して、その危険さを解き明かしていこうと思う。

まず人工毛植毛に関しては、『薄毛革命』の第3章、
[科学的根拠と高い技術力が可能にした「薄毛革命」 自毛植毛で自分の髪が蘇る]
に記載されている。

アメリカでは法律で禁止 一方、日本では…

人工毛植毛とは、合成繊維など人工的に作られた偽の毛髪を頭皮に埋め込む手術のこと。
以前はこの方法が盛んに行なわれていたが、それは1980年代までのこと。
アメリカでは現在、身体にさまざまなトラブルを起こしてしまう可能性が高いため、
この方法は法律で禁止されているそう。

人体の免疫システムの作用により、体内の異物に対しての拒絶反応により
移植した人工毛が抜け落ちることや、頭皮の慢性的な炎症や感染症のこと、
さらにはそこから派生する深刻な事態についてなども述べられている。

また、そういったトラブルがあるにもかかわらず、現在においても日本では法規制が行なわれていないため、いまだ施術を行なっているクリニックが少なくないことについても言及されている。

医療先進国であるアメリカでは、法律で禁止されている術式であるが、
ここ日本では行なわれ続けているというのは、ショッキングな事実である。

前回も書いたが、私自身は「自分の身体に異物を取り込むことがイヤ」との単純な理由で
人工毛植毛は選択肢から外した。そしてそれは間違いではなかったようだ。

書籍全体の中では短い一説ではあるのだが、頭髪の移植手術を検討している方には、
是非とも知ってもらいたい内容だ。

著者:医学博士 音田正光
発売:幻冬舎
ISBN978-4-344-99485-0
800円+税