高麗人参オイルが育毛に有効!

自毛植毛手術の後のヘアケアのためとして、世界各地、様々な髪に有用な成分を紹介してきました。今回は、育毛剤に多く配合される朝鮮人参、改めてその効用を紹介したいと思います。

高麗人参の薬効は?

高麗人参由来のオイルが、健やかな髪を保つために有用であるとの情報を入手しました。
高麗人参とは、本来はオタネニンジン(御種人蔘)という名称のウコギ科の多年草です。
原産地は中国の遼東半島から朝鮮半島にかけての地域といわれ、中国東北部やロシア沿海州にかけて自生しているそうです。
一般的に料理で使用される野菜のニンジンはセリ科であり、本種の近類種ではなく全く別の種です。

薬用または食用に用いられ、主要な薬用部位は根で有用成分に、ジンセノサイドとよばれる13種のサポニン群、その他精油、脂肪油、コリンが含まれています。ストレスによる胃腸虚弱や食欲不振、嘔吐、下痢、病後の回復期、疲労回復、滋養強壮に効能があるとされ、
伝統医学として古くから服用されています。

高麗人参は身体の代謝を促進する作用があるとされており、その効果は肌だけでなく、髪の毛にも有用といいます。

高麗人参にはサポニン含有されています。サポニンはタンパク質と核酸の合成を促進する働きを持つのだそうです。
ヒトの髪の毛は主にタンパク質で構成されており、そのタンパク質と核酸の合成を促進し、代謝機能を活性化させます。
つまり、何らかの原因により傷んだ髪が修復されるとともに、新たな髪の毛の生成も活発になるというのです。
さらにサポニンには体内で血栓をつくり動脈硬化の原因となる過酸化脂質の生成を抑制する効能があり、血流を改善する効果もあるそうです。
頭皮の毛細血管にも酸素と栄養が十分に行き渡り、保湿力が高まると同時に代謝機能も高められます。
また頭皮の余分な皮脂も体外へ排出される効能もあるそうで、頭皮トラブルの予防と改善にも繋がると言われています。

参考:
高麗人参
https://www.ime.or.jp/daitai/daitai16.html

サポニン
http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/saponin/

様々な有効成分を含有

高麗人参には亜鉛も含まれています。亜鉛は頭髪を構成する細胞の酵素を活性化させ、代謝機能を助けます。サポニンと同様に代謝を促進するので、傷んだ髪の毛をケアするのにはぴったりというわけです。
さらに高麗人参にはビタミンB2が豊富に含まれています。
ビタミンB2は身体の新陳代謝を盛んにして、頭皮の毛細血管を丈夫にします。
不足すると皮脂の分泌異常や角質化異常が起こり、フケや抜け毛の原因にもなってしまうのです。

現在では、エキスを含有したサプリメントや顆粒状・カプセル状の薬品、生の高麗ニンジンがそのまま漬かっている薬洋酒や高麗人参オイルを含有したシャンプーなどが商品として販売されています。
その多くが第三類医薬品や医薬部外品であるので、街中の薬局や通信販売、ものによってはスーパーやコンビニなどで手軽に購入できるのもうれしいです。

やはり注意は必要

従来の伝統医学的観点では、低い血圧を高める作用があるため高血圧の人は控えるべきだと言われてきましたが、一部では高い血圧を降下させる作用があるとされ、高血圧症、低血圧症それぞれ身体に合わせて調整作用するといわれています。
種々のストレスに対しても抵抗力を増す効果があるとされ、自律神経の乱れを整え、生体の防御作用を助けるものと考えられてもいるそうです。

漢方では人参湯類(人参湯・六君子湯・四君子湯・大建中湯など)のほか、黄耆とともに参耆剤(補中益気湯・十全大補湯など)に配合されています。

高麗人参(オタネニンジン)のヒトを対象とした質の高い試験は無く、健康的有益性を裏付けるエビデンスは存在しないとされています。
血圧およびに血糖値に影響を与えるとされてもおり、副作用としては頭痛や睡眠障害、消化器障害などが報告されているそうです。

日本では古くから高麗人参は健康に有用とされてきましたが、やはりこういった薬効を持つものは、何らかの副作用的なものがあります。

AGA(男性型脱毛症)は遺伝的な要素の強い症状ですので、高麗人参由来の薬剤を摂取したところで即効性はないのでしょうが、自毛植毛やAGA治療薬の使用で頭髪を取り戻した後には、身体的健康や育毛のためにも、積極的に摂取していきたいものです。