薄毛とシャンプー

以前、自毛植毛手術の直後に行なうシャンプーの仕方を解説した。 その際はあくまで優しく、患部に負担をかけないように洗い流すことが大事だと書いたが、 これはなにも、術後だけに限った話ではない。

頭髪に不安を抱いている人は、日々のシャンプーのやり方についても気を配ってもらいたい。それは大きく変わる要素だからだ。

そこで今回は、頭皮や毛根に優しいシャンプー法についてリポートする。

ステップ1 洗い流す

入浴時、いきなりシャンプーを行なうのではなく、まずは十分に髪や頭皮をお湯で洗い流しておこう。
このとき、濡らす程度ではなく、全体をしっかりとお湯で洗い流すようにかけることが大切。
シャワーにしてもかけ湯にしても、お湯の温度は35°~40°ほどが目安。
あまり高温だと、火傷を追ってしまうことは、もちろん、自分では気にならなくても頭皮や髪を痛めてしまう可能性があるからだ。

ステップ2 シャンプーは泡立ててから!

頭髪を全体的に洗い流したら、次はシャンプーで洗浄するターンだ。
まずはシャンプー液を手に出し、両手を使って良く泡立てる。手をこすり合わせつつ、きめの細かい泡を十分に作りだそう。
そして、その泡立ったシャンプーを優しく頭皮につけ、頭皮や毛髪を洗浄する。
洗い方は、手のひらを熊手のような形にして、爪ではなく各指の腹を使う。
あまり力は加えず、頭皮を軽く触れるような感じで洗っていこう。
ゴシゴシと擦るのではなく、泡を伸ばしながら汚れを浮き上がらせ洗い流すイメージだ。

このとき、ついでに頭皮のマッサージをと思うかもしれないが、これは間違い。
シャンプーが頭皮についている時間はなるべく短いほうが良いので、ここは素早く行おう。
頭部全体を洗い終えたら、最後にシャンプーを洗い流す。
シャンプーが頭皮に残留している状態は良くないので、しっかりと洗い流すことが大事だ。

ステップ3 リンスやコンディショナーについて

シャンプーで髪や頭皮を洗浄したら、お次はリンスやコンディショナーで髪を保護すると決めている人も多いだろう。
実は、リンスは抜け毛を助長するという説もある。これは諸説入り乱れているので何とも言えないところではあるが……。
ただ、1つ言えることは、リンスやコンディショナーを使用するときは直接、頭皮につけないことが重要。
リンスやコンディショナーは、髪の毛だけにつけるものである。
頭皮に付着し、すすぎが十分でない状態だと、毛根を含む頭皮を覆ってしまうことになる。これでは毛根から皮脂や汗を排出できなくなり、抜け毛やかゆみなどのトラブルに繋がってしまうのだ。

では、すべてが悪いのかと言うと、実はそうでもない。
リンスやコンディショナーで毛髪をコーティングすると指通りがなめらかになり、切れ毛や枝毛の対策に効果的だ。

ともかく、シャンプーやリンス、コンディショナーは、正しく使って頭皮環境を守ることが抜け毛や薄毛を予防する有効な手立てであることには間違いないだろう。