自毛植毛はAGA対策だけじゃない

普段は育毛やAGA(男性型脱毛症)に関しての情報をお伝えしているこのページですが、今回はAGA以外の理由で行う自毛植毛手術に関しての情報をお届けします。

AGAでの薄毛治療ではない自毛植毛手術なんて、やる意味あるの?
とお思いの方もいるかと思いますので、具体的なケースを説明したいと思います。

眉や髭への植毛

眉毛が薄いと人相がわるくなったり、老けたイメージに見えたりすることもあります。男女とも顔の印象を大きく変える部位と言えます。そのため、移植を相談される方も多くおられるようです。眉毛の植毛は国内では多く行っていないようですので、どのクリニックでも手術が受けられるわけではありません。相談する前には事前の確認が必要です。

また最近では髭の植毛の相談増えているようです。私が植毛手術を受けた親和クリニックでは、髭の植毛は行っていないようですが、この他、もみあげの植毛の相談などもあるようです。

AGAだけじゃない~髪が生えてこない理由

頭髪の悩みはAGAだけではありません。
以前に追ってしまった怪我や何がしかの治療跡、火傷の跡などから、髪が生えてこなくなってしまったという悩みを抱えている方もいるのです。
私も過去に、数名、頭の一部に傷や手術跡があり、そこからは髪が生えていない状態の友人・知人がいました。
私が見かけたり相談を受けたりしたのは、生え際付近の縫合跡や、こめかみの上部の傷跡などです。そういった外部的要因での無毛部位であっても、自毛植毛による治療は効果的なのです。

自毛植毛は、自分の髪の毛を自分に移植する外科的手術です。
移植する髪(毛包)が元から自分のものであるため拒否反応は起こらず、毛包ごと移植するため、ただ植えるだけではなく移植先でも髪は育っていきます。
AGAの場合は、AGAの影響が起こりにくい後頭部や側頭部から髪(毛包)を採取し、AGAの影響を受けやすい前頭部や頭頂部のハゲてしまった部位に移植します。

傷痕や手術痕などへの移植も同様で、採取しても違和感のない部位から髪(毛包)を採り出し、目的とする部位へ移植します。傷痕などの場合は往々にしてAGAよりも範囲が小さいで場合が多いので、採取・移植する毛包単位も少ない数で済むことが多いそうです。

また、主に女性に見受けられることなのですが、皮膚のたるみやシワ対策でフェイスリフト手術を受けた方が、その手術時に残ってしまった首の上付近の手術跡を目立たなくさせるために自毛植毛を選択したという方もいると、主治医から聞きました。

参考:親和クリニック けが・傷跡への自毛植毛
https://shinwa-clinic.jp/medical/scar/

AGA対策後の傷痕?

そんなAGA対策以外での自毛植毛ですが、「AGAであり大きな手術跡がある」という人もいらっしゃいます。
その理由は2つで、ひとつはそのまま、AGAに悩みを抱えつつ、何らかの理由により頭部に傷後や手術跡がありそこも無毛部位となっているという方。もうひとつは、過去に自毛植毛手術を受け、傷痕が残ってしまった場合です。

前者は、AGA対策と傷跡処置の両方を一度に行なってしまえばいいと言えますが、問題なのがふたつめの理由です。

AGAで悩み過去に植毛手術を受けたが、その際に追ってしまった大きな手術痕が目立つという理由です。

AGA手術時に大きな手術痕を追ってしまった。これは、過去に受けた植毛手術の術式が影響します。
AGA対策の植毛の術式は、FUE法とFUSS法という2種類に大別できます。
FUE法は極小の器具を使用して毛包を単位ごとにくり抜き、それを移植します。
毛包をくり抜きますので、残る傷跡は極わずか。それを、なるべく目立たないように複数個所に分散させるように処置していきます。ドクターの腕前やクリニックの方針にもよりますが、私が受けた親和クリニック大阪院では、1mm以下の極小パンチブレードを使用し、かつドクターが全体の採取バランスを考慮してくれたおかげで採取跡は目立たず、周囲の髪が伸びてきたことで不自然さはまったくありません。

しかし、FUSS法では大きな手術痕が残ります。
FUSS法とは、採取したい毛包がある部位の頭皮を、約10~20cmの範囲でシート状に切り取る術式です。
切り取られた場所は、上下の皮膚を引っ張り寄せて縫合処置を施します。
この縫合時に、横一線に大きな手術痕ができてしまうのです。
FUSS法では手法上、このような手術痕ができます。そしてそこから髪が生えてきません。

FUE法、FUSS法の双方とも、メリット・デメリットがあります。しかし、手術後にまた手術が必要な方法はあまりメリットを感じません。親和クリニックの先生にお聞きしたところでは、最近はFUE法を選ぶ患者はほとんどいないとのことでした。

まとめ

自毛植毛手術は、AGAが原因で起こってしまった薄毛に対して、薬剤治療以外の解決策として使用される場合が多い手術です。
しかし、それ以外にも髪の移植手術ですので、何らかの理由で追った傷により出来てしまった頭部の無毛部位や、髭や眉毛の薄い部分などへの植毛が可能なようです。

体質などの問題は残りますが、毛髪以外にも薄さが気になる部分への移植が可能か相談してみても良いのかもしれません。

参考:親和クリニック 自毛植毛とは
https://shinwa-clinic.jp/medical/transplant/