育毛系商品のアルコール含有について

世に出回っている育毛剤や育毛トニックにはなどの商品には、アルコールが含まれているものが多いというのはご存じでしょうか。
私は日々、使用していたにもかかわらず、これに気付いたのはつい最近でした。
アルコールには皮膚に刺激を与える成分も含まれているので、肌の弱い方や肌がアトピー性の方には不向きなのではないか。
身体の皮膚のなかでもとりわけ頭皮は敏感ですので、なおさらアルコールによる刺激は抑えたほうが良いのではないかと、自毛植毛手術をした私などは思うのですが。

では、なぜ育毛系の商品(以下、育毛剤)にはアルコールが使用されているのか?

アルコール含有のメリットは?

まず前提として、育毛剤には多種多様な成分が配合されています。アルコールには溶けこませる作用があります。
つまりアルコールは、育毛成分を溶解させて混ぜ合わせるという触媒としての役割を担っているのです。
この溶解という作用は、皮膚の表面や毛穴に詰まっている皮脂も、これまた溶解してくれるのです。

そして、アルコールはご存じのとおり殺菌効果も持ち合わせています。塗布することで頭皮に発生する雑菌の繁殖を抑制できます。
菌は頭皮のかゆみやフケ、さらには炎症などの原因にもなりうるので、頭皮のトラブルに役立つとも言えます。
さらに、アルコールには防腐効果もあるので、一定期間は育毛剤の品質を劣化させることなく維持してくれるのです。

また(アルコール入りの)育毛剤の多くは、頭皮に塗布するとスッとした爽快感が得られることがあります。
これは、アルコールの効果により頭部の毛細血管が拡張しすることで起こる現象です。使用した感がより強まるということにも繋がります。

塗布してすぐに「育毛剤を使っている~!」といった感じをユーザーが覚えるということは、商品としては大事なことなのでしょう。

ノンアルコールのメリットは?

では、ノンアルコールの育毛剤はどうなんでしょう。

育毛剤に含まれているアルコールは、頭皮の雑菌を抑制できるのは上記のとおりです。
しかし菌を抑制するということは、頭皮を守っている常在菌すらも抑制してしまう可能性もあるのです。
常在菌を殺菌してしまうと、頭皮は乾燥し安くなってしまい、フケや痒みの発生などの頭皮トラブルを招いてしまうことにもなります。
これは頭皮の硬化につながってしまう場合もあり、育毛剤を使っているにも関わらず薄毛のリスクが増してしまうことも有り得ます。

ノンアルコールの育毛剤では、アルコール使用による肌へのダメージは抑制できます。
また、アルコールと同等な成分の溶解や滅菌効果を、天然由来の成分により実現している商品もあります。
品質保持の観点から言うと、アルコール配合のものに比べてやや落ちてしまうのは確かです。
しかしこれは、メーカーが設定した使用期限を守ることで解消できるデメリットですね。
天然成分を配合しているということは腐りやすいということですので、品質保持のため防腐剤を入れている商品が多いです。
育毛剤を塗布した時のスッとした使用感については、ジェット噴射で同等のものを実現している商品もあります。

育毛剤のアルコール使用・不使用のメリット・デメリットを簡単に解説しましたが、
これはもうちょっと深く調べてみる必要がありそうです。いずれまた記事にまとめてみたいと思います。