皮膚再生技術を応用したAGA治療

主に頭髪に関してですが、再生医療に興味があるこの頃。
それは、自毛植毛手術を行ったからと言って、男性の薄毛の多くの原因であるAGAについての対策をおろそかにすると折角の手術も台無しになってしまうから。

この間、美容医療の分野では最先端のアンチエイジング治療として
「幹細胞培養上清液」なるものが活用されているということを知りましたので、本日はその話題をレポートします。

幹細胞培養上清液とは、「幹細胞」を培養した後に細胞成分を取り除き、
残った液体部分だけを抽出したもの。つまり上澄み液のことです。
これには、幹細胞から分泌される数百種類以上のサイトカインや成長因子、
免疫調整因子、抗炎症性因子、神経再生因子など多くの生理活性物質が含まれています。
この培養液を肌に浸透させることで、美容効果や様々な病気の症状の改善を促すとのことです。
抗炎症作用や血管再生・血管新生作用、組織修復作用などが期待されているようです。

そして、この幹細胞培養上清液を用いた治療は皮膚だけではなく、
なんとED(勃起不全)の治療への応用も始めたそうです。

ちなみに私が読んだ記事はこちら
日刊ゲンダイ ヘルスケア+
https://hc.nikkan-gendai.com/articles/224034

軽度から中等度のEDが対象で、陰茎に幹細胞培養上清液を注射することで、
EDの原因とされている内皮細胞の傷みを修復させる効果があるという。
これにより、通常どおり血管が拡張されて勃起に至ることができるようになるとのことです。

EDついても気になりますが、大事なのはここからです。

この幹細胞培養上清液を用いた治療は、AGA(男性型脱毛症)にも応用されているとのことなのです。
炭酸ガスのジェット噴射を利用して、幹細胞培養上清液を頭皮に噴出させ浸透させるという治療法で、費用は1回で10万円ほど。

幹細胞培養上清液は皮膚の再生作用や血管の新生作用が期待されているということで、
それは傷んでしまった頭皮に吹き付けるようです。

専門医によると3回もやれば効果は実感できるとのことで、毛母細胞が活性化して勢いがつけばその後は年1回ほどで良いとか。ちなみにこの専門医は、AGAの飲み薬はEDや不妊の原因になるので、併用は勧めていないとのこと。

この記事を読む限り、AGAの原因物質へのアプローチや対処が書かれていないので、AGAのメカニズムに対しての治療というよりは、単純に皮膚再生、頭髪再生を促進させる物質を塗布することにより、自己再生機能をアップさせるといような方法であるように思います。
皮膚や血管の再生で、AGAがどのように解決され頭髪が蘇るのか。果たしてAGA薬以上に有効な方法であるのか?かなり気になる情報です。

はじめにも触れましたが、男性の薄毛の多くの原因がAGAである以上、対処策は大きな課題です。自毛植毛手術は、現状改善への大きな突破口ですが、その状況を維持していくためには、やはり対処は欠かせません。
幹細胞培養上清液を使用する治療法については、まだまだ高額ですが、興味のあるアプローチです。これからも追ってみて損はないでしょう。また何か掴みましたらご報告します!