毛包器官再生医療が実用化されると…

この間、理化学研究所とオーガンテクノロジーズ、京セラが共同で研究を進めている
毛包器官再生医療について紹介しました。
これは2020年を目途に実用化を推し進めているそうですが、では、実用化がなったときには、どのようなプロセスを踏むのかを、私なりに考えてみました。

まず、培養する毛包を人体から採取するのですが、これは現状の自毛植毛手術となんら変わりありません。
違うのは、現状では採取した本数=植毛できる本数ということですが、今回の技術は、採取したものを何倍にも出来るということです。
採取する数が少なく済むということは、人体への負担が格段に減るということ。これは大きなメリットです。
現状の自毛植毛手術では頭髪の採取から植毛までをその日のうちに行なっていますが、
その間に培養する期間が必要なことから、これまでのように1日で手術を完結させるということは無理そうです。
その分、日数(スケジュール)的に患者への負担が増すことに繋がります。これはデメリット。
そして、培養を終えた移植毛を毛のない部分へ移植するわけですが、これは従来と同じ工程となるでしょう。
いまの自毛植毛手術では1.採取2.植毛という流れが、1.採取2.培養3.植毛という流れになるため、費用の負担額が増してしまうのは致し方のないことでしょうか。
それにしても、言われている数千万円は高額すぎます。まぁ、これはあくまで現状での想定価格と言うことなのでしょうが。
実用化され、ユーザーが増えれば自然と価格は抑えられることでしょう。そう思いたいです。

さて、培養は別として毛包の採取、そして移植ということは現状と変わらないわけで、
この培養技術が実用化されたとしたら、やはり実際に行なうのは自毛植毛手術を行なっているクリニックということになるのでしょう。
以前から申していますとおり、自毛植毛手術のクリニックは多数あります。
だから今回の培養技術。実用化された暁には、ここぞと売り込みにくることは想定できます。
そんなとき、判断のポイントとなるのは実際に執刀する専門医の技術力でしょう。
自毛植毛手術というのは、ただ採取して植えればいいというわけではありません。
髪の毛は人それぞれに生える方向や角度というものがあり、その人の側に立って植え付けデザインを考えてくれる医師の見極めが、将来の不自然さを軽減する大事な要素になってくるのです。
私は複数のクリニックで無料カウンセリングを重ね、そのことの重要さ、つまり執刀医への信頼性が大事だと思いました。

それで私は、親和クリニック大阪院を選んだというわけです。
もちろん、採取法や移植法の独自技術も信頼性が高かったことに間違いはありませんが。
決して安くはない自毛植毛手術。培養によって未来はさらに明るくなりましたが、
費用は増すことになりますそうです。培養技術が実用化されたら手術を考えるという人は、いまから貯金を始めたほうがいいかもしれません。

かくいう私も、追加で行なうことも考えてもいます。
そう、この技術を待たなくても、現状で出来ること(自毛植毛手術)をしたうえで、
培養技術が実用化され導入されたときに追加で行なうこともありえます。
AGAの進行は時間を待ってくれません。待っているうちに広範囲へ拡がってしまうこともあります。
また手術までいかなくとも、AGAを抑制する医薬品の服薬や塗布なども行なうことが大事です。

そうそう、現在は男性の壮年型脱毛症のみを対象としているようですが、
ゆくゆくは女性や子供の薄毛治療への応用も研究がすすめられているそうです。
さらに同じ技術を使い、歯の再生の可能性もあるそうです。マウスでの実験では歯が生えたのだとか。
この培養技術は、頭髪だけじゃなく人体の(部位)再生にとって明るい未来を約束してくれはずです。

期待して見守りましょう!