有名人の自毛植毛


少しまえのことですが、俳優のいしだ壱成さんが自毛植毛手術を受けていたことを公表されました。

参考:スポーツ報知
https://hochi.news/articles/20220428-OHT1T51190.html

参考:スポニチ Sponichi Annex
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/06/12/kiji/20220612s00041000669000c.html

彼が手術を受けたのはトルコ共和国だったそうです。

参考:外務省 トルコ共和国
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/turkey/index.html

薄毛イジリは許される? そんなワケない!

いしだ氏がなぜ植毛手術を行なったのかは定かではありませんが、少しまえにTwitterなどで彼の風貌を揶揄するかのような意見が飛び交っていたじきがありました。
詳細は存じませんが、少し閲覧しただけで身につまされるように痛みを感じました。
このコラムでも以前からとり上げてきましたとおり、LGBTQ+やジェンダーフリーが叫ばれている昨今において、なぜか薄毛やハゲ関連の発言は暴言や放言であるとの認識が薄く、だれしもがカジュアルに薄毛イジリという名の誹謗中傷を口にします。
自らがジェンダーフリーを叫ぶその口で、ハゲを蔑んでくるのです。やっぱり、ハゲイジリは別腹という扱いなのでしょうか。

拡がる医療の国際展開

いしだ壱成さんはトルコで植毛手術を行なったそうです。
彼が渡航した時期は定かではないのですが、おそらく新型コロナウィルス感染症の影響で多くの国が渡航制限をしていた真っ最中ではなかったのだろうと推測します。それでも海外渡航のハードルが高い時期であったのは明白です。
そんな時期にもかかわらず、彼はトルコでの植毛手術を選択し実行した。
ここで疑問なのが、なぜトルコだったのかということです。
トルコ共和国内の世界的に有名な観光地でもあるイスタンブールでは現在、植毛による薄毛治療がとても盛んなのだそうです。

そこでは海外の旅行者向けに旅行のついでに医療行為を受診する医療ツーリズムが盛んに行われているそうです。
高度な医療レベルに対して安価な施術費用を設定することで、医療ツーリズムを観光資源として積極的に推進している国が多いと言います。
もちろん我が国においても、体制を整えています。

参考:厚生労働省 医療の国際展開
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokusai/index.html

自毛植毛アウトバウンドの問題点

AGA(男性型脱毛症)由来の薄毛化に悩まされてきた私は、AGA対策に関しての知識は多少あります。しかし、その他の医療技術に関してはサッパリ分かりませんので、ここでは抗AGA治療、なかでも自毛植毛についてお話します。
AGA由来の薄毛を克服手段として、私が最も効果的であると考えているのが自毛植毛手術です。それに加えて、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬の服用に、ミノキシジル配合の外用薬の使用を合わせればベストだと考えます。
私も梅田の親和クリニック大阪院で自毛植毛を施術してもらい、術後は現在に至るまでデュタステリドの服用と親和クリニックオリジナルのハイブリッドミノキシジルの外用をルーティンワークとして生活に採り入れAGAの進行を抑制しています。

そんな自毛植毛ですが、施術までの流れを簡単にお話しすると、自毛植毛手術の内容を把握・クリニックの選定・カウンセリング・人によってはセカンドオピニオンの繰り返し・実施の決断・詳細な診察・施術内容や経費の確定・施術・再診でチェック
大雑把に言って、上記の工程となります。

調べてみたところトルコでの自毛植毛受診については、斡旋する企業が存在しているようです。
トルコは親日国ですので、渡航するにしても安心感はあります。
また医療費が格段に安いことを売りにしているようで、その点も人によってはメリットと感じると思います。
しかし、ここで疑問に思ったことは、海外に渡航した状態で日本以上の安心感ある医療ケアをしてもらえるかです。
今回とり上げているトルコでの事例ではないのですが、他国に美容整形の施術をした後に帰国してから問題が発生したという事例を耳にします。
施術を受けるクリニックが身近でない時点で、もしもの時のことを懸念していまいます。

決して安くはない施術費用

医療ツーリズムを利用して海外で何らかの医療行為を受けるのは、往々にして日本国内で受けるよりも掛かる費用が抑えられることがメリットとして挙げられます。
はっきり申し上げます。これは特段の注意が必要です。どんな事柄であっても、患者や顧客にアピールするうえで最も気を引くのが価格の安さです。
日常的に消費する商品に関しては、品質が同じものであれば安い方がもちろん嬉しいです。
しかし、それが医療行為であるのならば話は変わってきます。
特にAGA対策の決め手である自毛植毛手術では、執刀するドクターの腕前が仕上がりを大きく左右します。
薄毛の傾向や頭の形状、頭髪の生える向きなどは、患者一人一人で変わってきます。一人として全く同じということはありません。
そんな患者ごとの特徴を確実に把握し、その人に合ったバランスで移植していく。そのうえ、患者が齢を重ねた将来を見越すというきめ細やかな施術をしてくれるドクターとの出会いは貴重です。

私は複数のクリニックで無料カウンセリングを繰り返し、その結果、最も信頼のおける相手として親和クリニック大阪院に決めました。
このように納得いくまで自分の目で見極めるという行為を、海外での医療ツーリズムで行なえるでしょうか。

もちろん、費用の安さは大きな魅力です。しかし、ご自分のお身体が関わってくる問題です。
海外での医療ツーリズムは決して否定しません。メリットもあります。海外の人々から見れば日本も医療ツーリズムの対象国です。
そして、自毛植毛に関しては、海外から日本で受診する人々も確実に増えています。
そう考えると海外での自毛植毛手術については、メリットよりリスクの方が大きいように思ってしまいます。