女性の脱毛原因とは②

前回は女性特有の脱毛3症状のひとつめ、びまん性脱毛症の内容をリポートしましたが、
今回は残りのふたつである牽引性脱毛症と脂漏性脱毛症についてリポートします。

まずは牽引性脱毛症。これは、ポニーテールや和装の際に髪を結うなど、髪の毛を強く引っ張ったヘアスタイルを長年行なうことが原因として発症する。
さらに、長年ずっと同じ分け目でいることで分け目の頭皮がクッキリと見えてしまいがちになるが、これも牽引性脱毛症の始まりと言える。
髪の毛が擦れたり、押さえつけられて抜けるのではなく、その部位が血行不良となり必要な栄養素が行き届かず薄毛になってしまう。

この牽引性脱毛症の場合、遺伝やストレスではなくヘアスタイル等が原因となるため、これらの行為を止めることが最大の対策になる。
頭皮に血行が行き届かなくなっている原因を取り除き、その上で再び髪の毛が生えてくるか状況を見極めることになる。
頭皮マッサージを小まめに行なうことで、血行を良くすることも大切だ。
育毛剤などの使用は、逆に刺激が強すぎることが多く頭皮を傷つけてしまうこともあるとのこと。
それでも発育が悪い場合は、専門医への相談が確実だ。
この症状は内服薬などでは解決しないため、発毛治療や自毛植毛治療が適用となるとのこと。

次に脂漏性脱毛症。
薄毛や脱毛の悩みと併せて、フケの多さや頭皮の炎症も気になる場合は、脂漏性脱毛症の可能性がある。

脂漏性の脱毛症は、皮脂の異常分泌により毛穴周辺や毛根が炎症を起こし、頭髪が抜けてしまうこと。
頭皮の炎症による脂漏性脱毛症のほかにも、毛穴に皮脂が溜まることによって生じる粃糠性脱毛といった症状もある。
脂漏性脱毛症は皮膚炎の延長にある症状なので、気になる場合はまず皮膚科に相談するのがよい。

脂漏性脱毛症は、皮脂の異常分泌が原因と言われている。
頭皮の皮脂分泌が過剰になると、誰しもが持っている皮膚常在菌が大量に繁殖し、それが餌となり皮脂を分解してしまう。
その結果、遊離脂肪酸という刺激の強い物質を生じ、頭皮に炎症が起こりやすくなる。
頭皮に赤みやかゆみを伴う症状が多く、毛穴から膿のようなものが出てくるケースもある。

脂漏性脱毛症の治療法は、頭皮の炎症や皮脂の過剰分泌を抑えること。
これにより、脱毛も収まるそう。
ステロイドや抗真菌薬などを処方してもらい、炎症や皮脂分泌を改善していくことが改善への近道。しっかり医師に相談してじっくり治療することが重要だ。

いままで何度も書いてきた通り、女性の場合、男性型脱毛とは違いその原因は多岐に渡り、解決策もさまざま。個人の主観ではなく、専門医師の治療が改善への第一歩になる。

当たり前ですが、ひとりで悩ます、勇気を持って相談することが何より大切です。