ルッキズムという差別

新型コロナウィルス感染症の猛威に振り回されて、早くも2年目、とうとう年の瀬を迎えました。
一体いつになったら、この厄介な状態は収束して元の生活に戻れるのでしょうか。
そんなこんなで散々な一年でしたが、振り返って今年に入ったあたりから、反ルッキズムという運動が世界的な広がりを見せていました。
ルッキズムとは、人を容姿の美醜によって評価し、身体的魅力に富む人(美男美女)とそうでない人を差別して扱う、という考え方を意味する表現です。外見至上主義とも訳される場合があります。
見た目だけで人物を判断・評価し、一般的な尺度で魅力的ではないという対象は蔑んだり、差別的な扱いをしたりすることを指します。

参考:Weblio辞書
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%AB%E3%83%83%E3%82%AD%E3%82%BA%E3%83%A0

渡辺直美さんを蔑んだ発言

振り返って考えてみると、3月に東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画・演出責任者の佐々木宏氏が、渡辺直美さんの容姿をブタに見立てる提案をしていたことが発覚し辞任した一件がありました。これがルッキズムとして世間に与えたインパクトが大きかったように感じます。

参考:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/92905

立場にある人物が、メッセージアプリにおけるグループ内での会話という限定された空間とは言え、その場にいない人物の容姿を蔑むかのような発言をしたというのは、ちょっと今の時代にそぐわない行為です。
発言内容は文字として書き表したくもないほど唾棄すべきものです。
本人いわく「調子乗って出したアイデア」とのことですが…。

薄いやハゲという蔑みの言葉

今回、何故このようなことについて話題にしたかと言えば、私が長年にわたって苦しみ続けてきた薄毛・ハゲも、ルッキズムにおける蔑みの対象であるという事実からです。
インターネット上には、ルッキズムというキーワードで検索をかけると多様な記事が表示されます。その多くが女性を対象としたもので、先の件と同様に、容姿における差月的な扱いを主題に構成されています。
屈辱的な言葉を投げかけられた女性の気持ちは、私は男であっても良くわかるつもりです。
何故なら、その屈辱的な言葉を「薄い・ハゲてる」という言葉に置き換えれば、そのまま過去の私に浴びせられた言葉だからです。

私は梅田の親和クリニック大阪院で自毛植毛手術を受け、頭髪は取り戻しました。
しかし、20歳代という若いころからAGA(男性型脱毛症)によるハゲ化に悩まされ続け、その間は年齢・性別を問わず多くの人間からハゲいじりをされた身です。
身体的特徴をあげつらって相手を嘲笑の的とする人間の醜さは分かります。
もちろん、そのような人ばかりではないことも承知しています。人間いろいろです。

参考:Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/5bafefa9be6da9bb8fdcad633e00f07955b0c4ce

なかには自分の武器にする人も

世の中はルッキズムに対抗する流れになりつつありますが、自分の薄毛や体型を利点として活用している人もいます。
その代表格がお笑い芸人です。自分たちの武器をとり上げられかねないという割を食ってしまった方々もいます。

参考:週刊実話Web
https://weekly-jitsuwa.jp/archives/37946

なんとも、一筋縄ではいかない難しい問題です。お笑い芸人がテレビ番組でハゲいじりをした後日、似たような言葉をかけられたことが過去もあります。
お笑い芸人と同じように笑いがとれると思っているその薄ら寒い性根に吐き気がしました。

まとめ

容姿に関するイジリは減少傾向にありますが、ハゲに関しては別腹と考えている人も多いようです。
悲しいことですが、薄毛を揶揄することには寛容な世の中と言えます。
薄毛やハゲに関して、男性でありその原因がAGAであるならば、自毛植毛や発毛剤の服用という手段が残されています。
そして増加している女性の薄毛化も、男性と同様に専門のクリニックでの適切な処置により、解決できる道は残されています。
薄毛に悩み、蔑みや好奇の的とされるのを良しとしないのであれば、まずは専門家への無料カウンセリングを受診してみては如何でしょうか。
その先には、きっと光明が見えてくるはずです。