カニの甲羅がハゲを救うのか!?

親和クリニックで自毛植毛手術を受けて以来、ライフワークとして、色々な発毛や育毛に関する研究を勉強してきましたが、今回は日本国内からのニュースです。

鳥取大学の伊福伸介准教授の研究グループが、カニの甲羅から生成できる繊維物質「キチンナノファイバー(CNF)」の関連物質に、発毛を促す効果があることをマウスの実験で確認したそうです。

公益社団法人 日本農芸化学会 科学と生物
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=411

このキチンナノファイバーは「カニ殻に含まれる炭酸カルシウムとタンパク質を、
それぞれ酸による中和反応およびアルカリによる可溶化によって取り除いた」もの。
大量に廃棄されるカニ殻を有効活用しようとの目的で研究が開始されたそうです。

その研究の結果、キチンナノファイバーには様々な生理機能があることも分かってきたそうで、
服用することで腸管の炎症を抑制、植物に散布すると免疫機能が活性化され立ち枯れを抑制、キトサン同様のダイエット効果、そして皮膚の健康の増進などです。

ここで我々が私が注目したいのは、やはり皮膚の健康の増進です。」。
皮膚=頭皮=育毛や発毛。その期待に応えてくれる研究結果があったそうです。

研究グループによると「先天的に毛のないマウスの背面にキチンナノファイバーを薄く塗布すると、
わずか8時間で表皮厚および膠原繊維の密度が増加することが組織学的な評価によって確認できた」そうです。
塗布により繊維芽細胞増生因子を産生。さらに皮膚のバリア膜を角質層に形成し、
健康な皮膚の状態を長時間にわたって保持することが可能となったとか。

一説によると、発毛効果が認められている成分「ミノキシジル」よりも高い効果があったというのです。ただ、その詳細のほどは分かりませんでしたが。

この研究通りであるなら、服用するのではなく塗布するタイプということになるのでしょうか。
それにしても、ミノキシジルよりも効果があるって……。
男性薄毛の大きな原因である、AGA(男性型脱毛症)に効果はあるのか?そのあたりも、詳細を知りたいところです。

また、人によっては、摂取によりアレルギー反応が発生してしまうこともあります。
これはとても大きな問題なのですが、同研究グループによると、
「除タンパク処理を繰り返し行うことによって検出限界以下まで除くことができる」そうで、その心配はいらないようです。
アレルゲンを除去した、発毛効果のある育毛剤や発毛剤の開発も急いでもらいたいものです。
キチンナノファイバーは頭髪の悩みを抱える我々にとって大いに期待できる成分といえるでしょう。