イタリア発 色素を使ったハゲ隠し

親和クリニック大阪院で自毛植毛手術を受けて以来、様々な薄毛対策を紹介してきました。
もう紹介しつくしたなどと考えていると、実際そんなことはなく、次々に新しい技術、古い知恵を見つけてしまいます。

今回は、イタリアのクリニックで行われている薄毛対策を紹介します。

カルチョの国の新技術

イタリア人というと伊達男のイメージがあって、おしゃれな感じがします。そのため、雑誌「LEON(レオン)」の影響もあって、薄毛でも格好良いオヤジ、ショーンコネリーみたいな方が多いのだと勝手に考えていました。(ショーンコネリーは、スコットランド出身ですがw)しかし、現地では、当たり前ですが、しっかり薄毛対策がクリニックで行われていることに少し驚きました。

さて、前置きが長くなりましたが、ミラノのクリニックにて、頭皮に色素を沈着させることで薄毛をカバーする治療(?)が、行なわれているようです。

その名も三毛色素沈着といい、自毛植毛手術を受けたくない人のための有効な代替手段として、またはそれに対する補助的な解決策として生まれた新技術だそうです。

これは女性や、何らかの理由による頭部手術時の傷跡を隠したい人、また、円形脱毛症を隠すためにも使用されているようです。

簡単に言うと、三毛色素沈着とは、頭髪が薄くなっている箇所、つまりはハゲてしまっている部位に、専用の色素を沈着させる、つまりは頭髪に見せかける顔料で塗りつぶす技術のようです。

頭皮の浅い層に顔料を沈着

少し、元の記事を引用してみます。
この技術は可逆的で、無菌で、低刺激性で生体適合性のある色素と針が使用されています。
通常は、剃毛効果と密度効果の両方を作成するために、連続した日に2つのセッションが実行され、最初のセッションから約1か月後に2番目のセッションが実行されます。
傷跡をカバーするには、1か月後に行われる2つのセッションだけで十分です。

とのことです。
可逆的ということは、入れ墨のように半永久的に頭皮に残るものではないということでしょうか。

その答えは、その後に書いてありました。説明はこうです。

三角色素沈着は入れ墨のように見えるかもしれません。しかし、非常に似ていますが、これらの2つのテクニックの間には多くの違いがあります。
第一に、毛様体色素沈着に使用される色素は、非常に小さな微粒子、低刺激性で身体に吸収性される特徴があります。
さらに、色素を沈着させる場所も入れ墨よりもはるかに表面になります。
ちなみに色素沈着の期間は、治療後2年でほぼ完全に消失すると推定されるそうです。

また記事によると、三毛色素沈着は自毛植毛手術に代わる優れた選択肢と見なすことができると最大級の賛辞が書いてあります。

ただ、顔料を使って頭皮に色を塗る技術ということは、その効果は表面的なものでしょう。
例えば、円形脱毛症や頭髪が全体的に薄くなって頭皮が見え隠れしている状態の人にとっては、地肌を染めて見えにくくするのはありでしょう。

しかし、AGA(男性型脱毛症)のように前頭部や頭頂部が全体的に薄くなってきた人には、そこだけ(黒髪の場合は)皮膚が黒くなっている状態ということで、あまりお勧めできる方法では無いように思えます。調度、フリカケ式の薄毛対策商品の使用者が、髪のない地肌にフリカケて固めた『のり弁』のような不自然な髪型になってしまうのではないかと想像できます。

まとめ

二次元的(表面的)なハゲ隠しの技術であり、私が親和クリニック大阪院で受けたような自毛植毛(立体的というか頭髪の再生)のように、施術後の自由度が増すという内容のものではないです。

以前、日本にあるクリニックにおける頭皮への入れ墨(ヘアタトゥーORアートメイク)のことを記事にしましたが、あれは入れ墨であるため不可逆的。消そうとすると多大なコストがかかるものでした。しかし、このイタリアの技術では、染めるための顔料は可逆的なものであり、時期が来れば薄くなっていくのだと思われ、変更がきくというその点は良いのかもしれません。